登記が終わったら、税金・社会保険の届出が始まります。提出先と期限を一覧にしました。
はじめにお伝えしておきたいこと
このページの届出は、当法人(司法書士法人)の業務ではありません。税務の届出は税理士、社会保険・労働保険の届出は社会保険労務士の業務です。当法人がお引き受けするのは登記までで、ここでは「何が、いつまでに必要か」をご案内します。顧問の税理士・社会保険労務士がいない場合は、ご希望に応じて専門家をご紹介します(紹介料のやりとりはなく、専門家は自由にお選びいただけます)。
期限は届出ごとに違います
国の届出は「2か月以内」のものが多い一方、和歌山県の届出は15日以内、年金事務所の届出は5日以内と短いものがあります。
期限を数え始める日は、届出ごとに違います。法人設立届出書や青色申告の承認申請書は、登記が完了した日ではなく会社・法人の成立日から数えます。成立日は原則として法務局が設立の登記の申請を受け付けた日で、休日を成立日とする取扱いを使った場合はその日です。給与支払事務所の開設、社会保険・労働保険、県・市への届出は、それぞれ別の日(事務所を開設した日、適用事業所になった日、事業を始めた日など)から数えます。下の表で個別にご確認ください。登記の完了を待っている間も期限は進むため、申請の前から準備しておきましょう。
※以下は主な届出です。資本金の額、消費税の課税の選択、インボイス(適格請求書発行事業者)の登録、従業員の働き方などによって、ほかにも届出が必要になることがあります(棚卸資産・減価償却資産の評価方法の届出、資本金1,000万円以上の会社の消費税の届出など)。
税金の届出
| 届出 | 提出先 | 期限 |
|---|---|---|
| 法人設立届出書 | 本店所在地を管轄する税務署 | 設立の日から2か月以内(株式会社・合同会社など。一般社団法人のうち非営利型法人に当たるものは原則不要で、収益事業を始めたときに、開始した日から2か月以内に「収益事業開始届出書」を出します。区分は税理士にご確認ください) |
| 青色申告の承認申請書(任意) | 同上 | 設立の日から3か月を経過した日と、最初の事業年度の終了日のうち、早い日の前日まで |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 同上 | 給与を支払う事務所を開設してから1か月以内(役員報酬を支払う場合も) |
| 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(任意) | 同上 | 期限なし(給与を受ける人が常時10人未満の場合) |
| 法人の事業開始申告書(法人県民税・法人事業税) | 和歌山県税事務所(和歌山市小松原通1-1 県庁第2南別館。県内全域を受け持っています) | 事業開始の日から15日以内 |
| 法人設立・事務所等設置申告書(法人市民税) | 和歌山市役所 市民税課(本店が和歌山市の場合) | 納税義務者となってから2か月以内 |
※和歌山市以外に本店を置く場合は、その市町村の税務担当課に届け出ます。期限や様式は市町村ごとにご確認ください。
※県・市への届出には、登記事項証明書と定款の写しを添付します。当法人から登記完了後にお渡しする書類をお使いいただけます。
社会保険・労働保険の届出
| 届出 | 提出先 | 期限・対象 |
|---|---|---|
| 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 年金事務所(事務センター) | 事実発生から5日以内。代表者ひとりの会社でも、役員報酬を受け取るなら加入が必要です |
| 被保険者資格取得届(代表者などの分) | 同上 | 新規適用届とあわせて提出 |
| 労働保険 保険関係成立届 | 労働基準監督署 | 従業員を雇ったとき。保険関係が成立した日の翌日から10日以内 |
| 労働保険 概算保険料申告書 | 労働基準監督署など | 保険関係が成立した日の翌日から50日以内 |
| 雇用保険適用事業所設置届 | ハローワーク | 雇用保険に加入する従業員(原則として週20時間以上・31日以上雇う見込みの人)を雇ったとき。設置の日の翌日から10日以内 |
| 雇用保険被保険者資格取得届 | ハローワーク | 雇い入れた月の翌月10日まで |
※農林漁業・建設業などは、労働保険の提出先の分け方が違います。
国税・地方税・年金事務所・ハローワークへの設立の届出は、マイナポータルの「法人設立ワンストップサービス」でまとめて出すこともできます(代表者のマイナンバーカードが必要です)。
許認可が必要な事業
建設業、宅地建物取引業、古物商、飲食店、介護・障害福祉サービス、運送業などは、会社を設立しただけでは営業できません。許可や届出が必要です。許認可の要件(資本金・役員・事務所・目的の書き方など)が設立の内容に関わることもあるため、設立の前にお知らせいただくのが安全です。
許認可の申請は、同じグループのARIA行政書士事務所がサポートします。司法書士法人とは別の事務所となるため、ご契約と費用は分けてご案内します。
そのほか、登記のあとにすること
- 銀行口座の開設(登記事項証明書・印鑑証明書・定款などを使います)
- 会社の実印・銀行印の準備と、印鑑カードの保管
- 次に登記が必要になる時期の確認(株式会社・一般社団法人は役員の任期。任期の確かめ方)

監修:司法書士 川端祐也
司法書士法人ARIAグループ 代表社員/和歌山司法書士会 登録番号第419号
確認日:2026年9月29日
- 国税庁「公益法人等又は人格のない社団等の収益事業開始等の届出」 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_4.htm
- 国税庁「法人設立届出書」 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_2.htm /「青色申告の承認申請」 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_14.htm /「給与支払事務所等の開設届出」 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm /「法人設立ワンストップサービス」 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/OSS.htm
- 和歌山県「法人県民税・法人事業税」 https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/010500/kenzei/houjinkenmin/houjinkenmin.html
- 和歌山市「法人設立・事務所等設置申告書」 https://www.city.wakayama.wakayama.jp/kurashi/shinseisyo_dl/1000427/1007304/1000910.html
- 日本年金機構「新規適用の手続き」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20150311.html
- 厚生労働省「労働保険の成立手続」 https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/seido/daijin/hoken/980916_2.htm
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